2009年06月09日

路上のソリスト

★★★★ ずば抜けた音楽の才能がありながら、精神病のために一般社会から少しはずれた生き方をしてきたナサニエル。
ナサニエルと記者ロペスの間に友情は成立するのでしょうか?

ボランティアは大変難しいです。
病気の人、貧しい人、困っている人は、プライドが高いものです。 言葉には大変気を遣います。
「かわいそうな人を助けてあげている」という自己満足を、彼らは敏感にキャッチし、心を閉ざします。
中途半端に「手を差し伸べる」と、傷つけてしまうのです。
対等に付き合い、自分の行為に責任を持たなければなりません。

ナサニエルが途中で激高します。
そんなこと気にしなくてもと思うところですが、
ロペスはそこまで気を配らなければならなかったのです。
それは記者としても大切な姿勢です。

良心の油断を突いた、鋭い作品だと思いました。

ナサニエルの演奏は思ったほどでもなく、
もう少し音楽シーンを楽しみたい気もしました。
posted by ゆい at 14:56| Comment(0) | TrackBack(3) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

サガン 悲しみよ こんにちは

★★★★ 公開を楽しみにしていました。 期待通りの作品でした。

あまりにも若いうちに世界的な成功をおさめたサガン。
莫大な財産を築いたであろうと思われますが、先日、今なお彼女の借金を息子が払い続けているという記事を目にして驚きました。

この映画ではサガンのシニカルな面がうまく表現されていました。
サガン役の女優、シルヴィー・テスチュの、いつもちょっとふくれっ面をしているような表情は、いかにもプライドの高いパリジェンヌという感じです。

いつも誰かに愛して欲しい、そばにいて欲しいと願う寂しがり屋でありながら、人に愛情を注ぐのは苦手だったと見えるサガン。
どの恋人のことも本当に愛しているようには見えませんでしたが、実際はどうだったのでしょうか?

前述の息子(カメラマン)が、映画と違って「母親にはちゃんと愛情を注いでもらっていた。映画の結末と実際は多少違う。」と話していました。
映画のための脚色はだいぶあると思われますが、大多数の人が抱く彼女のイメージの方を映画は大事にしたのでしょう。

改めて、サガンの著作を読み返したくなりました。

posted by ゆい at 14:20| Comment(0) | TrackBack(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。