2010年04月30日

愛の物語「やさしい嘘と贈り物」

★★★★★世界中の人が優しい人に思えてきます。
主人公が老いた男女で、地味ですが、
静かな愛に包まれた珠玉の作品です。

ロバートが勤めるスーパーの店長は、
ロバートがもうほとんど仕事が出来ないのを承知で、
彼をサポートしてくれるようなアルバイトの男性を雇います。
その男性は、高齢者と過ごしたことがあるという経験により採用されたのです。

高齢者に優しく接することは、命令されて出来るものではありません。
電車の優先席で、メールしたり、大声でワイワイしゃべったり、酔って足を投げ出して眠っている、元気そうな若者を見かけます。
彼らは、優先席に座るべき人が目の前に立っていても、気づかぬフリをすることさえあります。

そんな若者はこの映画の存在さえ知らないことでしょう。
彼らに是非観てもらいたいものです。

ロバートとメアリーの恋物語は、メルヘンのようですが、
後半、ガラリと変っていきます。
ロバートの悲しみ、メアリーの悲しみは、
まだ老いていない私にも、しっかりと理解できました。
誰でもいつか老人になるのです。
尊敬の念と愛を持って接しなければと思いました。




posted by ゆい at 17:36| Comment(6) | TrackBack(10) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

衝撃「クロッシング」

★★★★★北朝鮮で暮らす、貧しいながらも愛に包まれた家族の悲劇です。

このままでは病気の妻が死んでしまう、もうどうにもならないと思った夫は、
危険を承知で中国へ渡ります。
しかし不法滞在が摘発され、良かれと思った支援者の計らいで、
韓国へ行くことになってしまいます。
彼は北朝鮮では高価で手の届かなかった妻の治療薬が、
韓国では無料で配布されていることを知り、驚きます。
自分は命がけで国境を越えて来たのに、
韓国は北朝鮮とは段違いに豊かなのです。
神様も韓国にしかいないように思えてきます。

彼は愛する妻が亡くなり、息子が自分を探していることを知ります。
息子はまだ子どもなのに、大変な思いをしていました。
ナチスの収容所のようなところにも入れられてしまいます。
今なお、こんなところがあることに驚きます。
どこまでがフィクションなのでしょうか?

この父子が望むのは決して豊かな生活ではなく、
ただ家族揃ってささやかに暮らしたい、それだけだったのです。
それだけのことが、北朝鮮ではできなかったのです。

政治的な意味合いは、あまり感じられませんでした。
北朝鮮と言うと、拉致被害者のことしか知らなかったのですが、
餓死寸前の状態の人がたくさんいるようです。
脱北が大変なことはわかりましたが、
北朝鮮の困難な状況を、もっと詳しく知りたいと思いました。

ただただ、この家族の痛みと悲しみが伝わってきました。
後半は、涙なくしては見られません。
けなげな少年が可哀そう。
お父さんが可哀そう。
もう泣きっぱなしでした。


posted by ゆい at 17:06| Comment(2) | TrackBack(10) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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